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所有するオートバイがリコール(無料の修理・回収)対象になったなどと電話で言われ、預けた車両がインターネットオークションに出品されるケースが上伊那地方で相次ぎ、被害は少なくとも十数台、1千万円前後に上る見通しであることが31日までに、被害者らへの取材で分かった。
車両は実際はリコール対象ではなく、伊那署などは、長野銀行(松本市)への恐喝未遂容疑などで逮捕した伊那市の男(54)がかかわっていた疑いが強いとみて、詐欺や横領などの容疑を視野に調べている。
男は同市内でオートバイ販売店を経営。被害者の多くは店の顧客だった。同署はオートバイ販売の不振で数千万円の借金があったとみている。
伊那市内の男性によると、昨年11月、所有するオートバイ(購入価格約170万円)がリコール対象になったと男から電話があり、男の店に預けた。車両はネットオークションに出され、中国地方の販売店が約100万円で落札していたという。
駒ケ根市内の男性には「(車載の)コンピューターに不具合が発生しているようだ」と10月に男が電話し、オートバイ(同160万円)を回収。11月に同オークションで約40万円で落札されていた。
伊那市の別の男性には10月、市内の大手オートバイメーカー販売店から「欧州でリコールが出た」と電話があり、男が車両(同170万円)を取りに来た。同じオークションに出されていると分かり、男性は80万円余で買い戻したという。
このほか、駐車場がないため男の店を倉庫代わりに預けた車両がオークションにかけられた人も。多くが購入1年未満から数年の大型車で、年式は古いがプレミアム車として人気の車両もあった。ローンを返済中の人もいる。
男は車両を市内の中古車販売店に持ち込み、この店がオークションに出品していた。店長の男性は「いわく付きのオートバイとは全く知らなかった」と説明。「欧州でリコール」と電話した大手メーカー販売店代表の男性は「(男が)客とトラブルになり、オートバイを無償点検したいが預けてもらえないと言うので、助けようと思い、男に頼まれてリコールを装う電話をした」としている。
男は、昨年10月に伊那市内の駐車場で長野銀行の行員の車から定期預金口座明細票などが入ったかばんを盗み、11月に明細票を買うよう同行に電話や手紙で求めるなどして1千万円を脅し取ろうとしたとして逮捕、恐喝未遂と盗みの罪で起訴されている。
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