75FX bito号の整備 vol.32
さぁ、シリンダーも加工に出したし、bito君に純正ピストンも手配してもらった。
残る懸案のカムシャフトを見てみよう。
材料を無駄にしない為と、時間短縮の為、今回はタペットブロックをバラさないでカムを抜いた。
タペットを一番上に上げといて、油圧ユニットを輪ゴムで縛り止めておく。
この辺は大き目のフェライト磁石で止めて置くとか、これ専用の工具もあるが、輪ゴムなら
お金も掛からないしお勧め。
中から見るとこんな感じ。タペットローラーも隠れているでしょ?(置き去りにしたカムシムもありますね)

左が外したカム。右が純正NOSの後期型Sカム。 ガバナーの溝の位置とギアのタイミングマークの
位置関係を良く見て欲しい。 なんと!やはりギアがずれてる!!(@@)/
カムは左まわりだから遅い方向に間違いなくズレているのだ。
点火タイミングはプレートを早い方向(右に)回せば合わせられるが、カム本体はバルブの動きで
ギアはクランク、すなわちピストンの動きなので、上死点でまだバルブが閉じきっていない可能性もあることになる。
良く点検してみると打痕が・・・。やはりアフターワークでギアを入れ替えられた可能性大。
bito君に聞いたら、買ったショップで入れ替えたと言っていたそうな。^^;
これで不都合が一つはっきりした。不都合を整備する上で、原因が分からないほどつらいものはない。
原因が分かれば直せば良いのだから気が楽なんである。これは整備人誰も共通のこと。
入れ替えるカムは私がタマタマ在庫してあったシフトンのHカムリプレイス・マッチングピニオン付。
?ツインナンバー 10−8204である。
実は先ほど出て来たNOSの純正Sカムはbito君がHカムと思って購入したもので、14582−77A
Hカムのパーツナンバーである。^^; 多分、在庫の最終SカムをメーカーはHカムリプレイスとして
パーツナンバーそのままで出荷していたのであろう。
bito君の話したらSカムの特性が求めるものではないとして不採用。誰か買ってやって下さいますか?笑

シフトンHリプレイス(左)と今までのShitカム(右)も比較してみる。
線を引いたから分かりやすいかな?ギア一齣分くらいずれていますね。
カムギアの入れ替えは専用アダブターがあるばかりか、内燃機屋さんでもケガキ線を入れたり
正確な位置に入れ替えるのは神経を使う作業。ケガキを入れても下手な内燃機屋さんはズラす・・。(体験談)
既存のピニオンを外そうとSSTでピニオンをロックしようとしたら・・・
なにやらフロアボードのタブ?に下部がぶつかり× 後つけかな?
使えないSSTはSSTにあらず。 惜しみなく下部をバンバン削ってフィット。
とりあえずSSTピニオンナットレンチでトルクをかけてみると・・・
案の定、苦もなく外れた。(ちなみに逆ネジである) ロックタイトの類は使用されていなかったようだ。
SSTピニオンギアプーラーが探せど見つからないので^^;(滅多に使わないからね)仕方無しに
既製のギアプーラーを使用。オイルポンプドライブギアが邪魔して、この位置しか2点の爪は掛からないが、
何とか角度が悪かったが外れた。
新しいピニオンと古いピニオン。カラーコードも違う。
ピニオンナットに中強度(充分です)のロックタイトを塗布して・・
トルクレンチを使い、50Nmで締める。
新しいカムと古いカムの全長を計測してカムシムの寸法を割り出す。
社外カムは必ず長い。そしてブッシュに嵌る部分も必ず太い。
今回はタペットをばらしていないのでシクネスでサイドプレイを計測出来ないので、一発勝負。
普段使うガスケットの規定トルクで締めた際の沈み具合も計算に入れる。私の使っているジェームズ
黒は約0.12沈む。

カムカバーを閉じて、ガバナー取り付けボルトでサイドプレイを確認して(一度やり直しました^^;)
数字の順番で13Nmで締めて完成。
しかし、ここで社外のカムカバーのマニシングの悪さがはっきり出ました。
(どんな常態か過去記事に書いてあります)
ボルトを締めるまではカムのサイドプレイが指で軽く動くのに右上3番のボルトを締め付けていくと
渋くなりました。指では動きません。
これは社外カムのブッシュとの嵌る部分が太く出来ている為に、クリアランスがピッタリになった
事により、顕著にその影響が出た為である。 まぁ、音が出なければ良いが。
又、もし音が出たなら(多分予想としてギア鳴り)少ししたら馴染む程度なら問題ないが・・。
こればかりはエンジン掛けて見ないと分かりませぬ。
さぁ、あとはシリンダーの加工とピストンの到着を待つだけ。
はたして直るのか!bito号! 多分直るよ、今度は。
つづく。
